2002.10.30 上野・1階3列(ソロ)12000円*2
キース・ジャレット、日本での150回記念コンサート。特製パンフレットを鯉沼ミュージックよりいただく
CDアルバムRadiance Disk2(2005年4月発売)収録
3--31, 32シート:やや右側なので、手は見えない。立ち上がったときの、自由奔放な表情は見えるだろう
黒いシャツ、1999年のソロコンサートのときのものと同じ?
【前半】
1. 第1楽章
(Radiance Part 14)
難しいコードから始まる。乾いた感じのする高音とその背景を織り成す左手の低音
ゆっくりしたテンポになるが、すぐ速くなっていく
自在なテンポ、そして遅く弱音になる
ゆっくりした分散音がコードを形成する
しばらくして、アルバム「Staircase」中のような速いパートになる
低音のリズムを連続して形成してゆく
(Radiance Part 15)
高音のゆっくりした残響音が印象的なフレーズに移る(19:21頃)。依然、現代音楽風の和音が続いている
ゴスペル風に移行。優しく、なぐさめるようなメロディが入ってくる。アルバム「Sun bear concert - 札幌」の主題を想起させる
(Radiance収録は前半ステージではここまで。残りは2005年秋のDVDで)
2. 19:32、第2楽章
現代風の速いコードで始まる(拍手の邪魔で再スタート)
波のようなリズムが始まり、速く、激しくなってゆく
ダイナミックで複雑なリズムが聞こえる
相当前衛的なパートに入る。リズム、コードともどのようなものなのか判然としないほど
そして、連続的な山なりのフレーズを形成してゆく、そしてより速くなってゆく
中程度の速さで、乾いた印象のするコードが聞こえる
低速になる
激しく、追い求めるようなコードになり、キースが立ち上がる。激しいが、やはり乾いた感じのする音である
19:46頃、次第にメロディが少しずつ入ってくる
メランコリックなメロディになる。前衛的なパートから叙情的なパートへの移行は第一楽章よりもやや急な感じ
明るい印象のバラード、強いて言うと、アルバム「ブレゲンツコンサート」の主題に似ている
19:50頃、休憩に入る
【後半】
3. 第3楽章
20:16、再開
静的で乾いた、ゆっくりしたメロディから始まる
舟唄(バルカローレ)のようなテンポで進む。調和的なコードである
こうしてみると、全体構成はケルン・コンサートに似ている
左手の優しいコードに、右手でフォーク的、素朴なメロディが重なる
4. 第4楽章
20:25、リズムの章の予感
うねるような、速いリズムで始まる
ダイナミックな低音のリズムが発展してゆく。心地よいモダンな響きのリズム、フレーズになる
一旦切れ、フーガ調になる
やはりリズムが広がってゆく。面白い!ブレゲンツ・コンサート後半のようだ
特に低音からのリズム展開が楽しい
やや速いテンポはそのままで、リズムのバリエーション。左手と右手が複雑に絡む
20:36、一旦切れる
右手で分散したゆっくりした音が続く(未完)
中断(拍手のせい?)
(Radiance Part 16)
20:39、ノスタルジックな曲を弾き直し始める。故郷を遠くで想うような楽想である
20:45、最高に優しい、包みこんでくれる様なバラード、それは幼い頃の友達と会うようでもあり、卒業式の皆の表情を想い出させるようでもある
(Radiance Part 17)
20:47、終演かと思ったら、再開。アルペジオから入る
連なるさざなみのような、和的な響きのコード進行
右手でリズムが展開してゆく
両手で音の絨毯を形成しているよう
ややスカラ座コンサートのようなメロディが入ってくる
左手で8拍子のリズムが次第に強くなってゆく
1999年の同じ会場でのソロコンサートでもあった、ビートの効いた曲調だ
21:00、ややリズムが落ち着いてくる。終演
(Radiance収録は後半ステージではここまで。アンコールは2005年秋のDVDで)
【アンコール】
1. Danny Boy
くっきりした、きれいな音
エバンス盤より左手のコード変化を増やしたフレーズが後半に入ってくる
2. 21:10
アメリカの曲のようだ。バラード。ジャズらしいリズムを足で刻んでいる
随分自在に展開していくので、スタンダードではなく自作曲かも。キースの初期〜中期のCDの雰囲気の演奏である
3. 21:20
Melody at Night, with Youの曲調に近いバラード、ただし同一曲ではない
アメリカのレストランのBGMで聞こえてきそうなメロディだ
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